「来世がない人っているの?」
「現世で悪いことをしていたら、人間としての来世がないって本当なの?」
仏教では、輪廻転生の考え方が信じられています。
輪廻転生とは、生き物の命が尽きたら、また別の生命として生まれ変わることができるという考え方のことです。
そして、仏教に信仰心がない方でも、この生まれ変わりのシステムだけはなんとなく信じている方って多いんですよね。
そのため、『現世でいい行いをしていないと人間に生まれ変われない』という話を信じすぎるあまり、「私、もしかしたら、来世がない人になっちゃうかも!」と不安になっている方もいるようです。
本記事では、「生まれ変われなかったらどうしよう!」という方の不安を和らげるために、たくさんの学者たちが口を揃えて反論しているそもそも来世など存在しない根拠について掘り下げていきたいと思います。
確かに、仏教の詳しい教えはほとんど知らないのに、生まれ変わりの考え方だけはなんとなく信じてるかも。
その理由は、生まれ変わりが存在しないと思ってしまったら、死が恐怖にしか感じないからだよ。
たとえば、死んでしまったら、ただ消えてしまうだけの最後を想像してみてごらん。
そんな結末なら、絶対に死にたくないし、死ぬのが怖くなってしまうよね。
だから、人間は生まれ変わりが存在すると信じることで、他者や自分の死を受け入れやすくしているんだ。
でも、学者目線でいえば、生まれ変わりのシステムは矛盾が多いと言われている。
本記事では、そのことについて紹介していくね。
来世がない人?そもそも来世がある人なんていません
来世の存在を信じすぎるあまり、「私の現世の行いって、地獄に落ちる可能性ある?」「もしかしたら、来世がない人になっちゃうかも」と不安に思ってしまう方も多いようです。
そういう方は、もう少し輪廻転生の考え方に疑問を持ってみるといいかもしれません。
実は、生まれ変わりのシステムって、よくよく考えると矛盾点が多いと言われています。
そのため、学者たちは口を揃えて生まれ変わりを否定しているんです。
生まれ変わりのシステムには矛盾点が多すぎる
まずは、生まれ変わりの根本的なシステムからおさらいしておきましょう。
- 死が訪れたとき、次の生命(赤ちゃん)として生まれ変わることができる
- 同じ人間に生まれ変われる人もいれば、他の動物や虫に生まれ変わる場合もある
- 現世で正しい行いをしている者だけが生まれ変わることができる
信仰している宗教によって、他にも細かい設定があるようですが、基本的な生まれ変わりのシステムはこの3つだと思います。
さて、この生まれ変わりのシステムを見ただけで、すでにある矛盾点が存在していることにお気づきでしょうか?
それは、この世界で『新しく生まれた生命の数』と『亡くなった生命の数』が一致したタイミングは一度もないということです。
たとえば、自然破壊のせいで動物と虫の数がどんどん減っていますが、人間の数は同じぐらい増えているわけではありません。
つまり、欲深な人間と違い、ただ自然の流れに身を任せてきただけの動物や虫たちは、死が訪れても次の生命に生まれ変わることなくこの世から消えていったことになります。
もし、生まれ変わりのシステムを信じるのなら、動物や虫たちは人間たちよりも正しい行いをしてこなかったから来世がなかったのでしょうか?
ちなみに、仏教では『人間よりも自然の方が尊い存在』と教えていますので、自然とともに生きる動物や虫たちは人間よりも清らかな存在だと考えることができます。
では、そんな動物や虫たちがどうして生まれ変わることができずに消えてしまったのでしょうか?
そう考えると、生まれ変わりの存在に疑問を持ってしまうのも無理はないんです。
生まれ変わりのシステムには、他にもたくさん矛盾点が存在します。
たとえば、この地球ではじめて生命が誕生した瞬間を思い浮かべてください。
彼らは人間の先祖となるわけですが、では、彼らは誰の生まれ変わりなのでしょうか?
彼らだけは生まれ変わりがない?
何故です?
ならば、現代のような人間の形になったとき、はじめて生まれ変わりのシステムが導入されたのですか?
生まれ変わりは自然の摂理なのに、そんな都合のいい解釈があるのでしょうか?
……。
このように、生まれ変わりの原点を考えれば考えるほど、生まれ変わりの存在の矛盾点が浮かび上がるのです。
だからこそ、学者たちのいうように「生まれ変わりのシステムは、仏教の者が民衆を正しく導くために説いた作り話」という結論のほうが納得できてしまうんです。
死んだ後にまた人間に生まれ変わるための条件が厳し過ぎる件
人間は、1度信じてしまった信仰を否定することはなかなか難しいものです。
ですので、さきほど紹介した『生まれ変わりのシステムには矛盾点が多すぎる』という説明を聞いても、まだ納得できていない方もいるかもしれません。
そういう方には、ぜひ死んだ後にまた人間に生まれ変わるための条件が厳し過ぎる件を考えていただければと思います。
あなたは来世でも人間になれる条件をご存知ですか?
仏教では、そのことを分かりやすく紹介しているのが、その条件があまりに厳しすぎるんです。
もし、現世で五戒を破っていた場合、その人に来世はなく、地獄に落ちると仏教では教えられています。
- 殺生
- 盗み
- 淫行
- 飲酒
- 嘘つき
あなたは今現在、この五戒を行っていない自信がありますか?
「さすがに、殺生なんかしたことはないよ」と思っている方は、少し考えが甘いです。
殺生の対象は虫も含まれていますので、これまでの人生で1度もアリを踏んだことがない人間でなければ生まれ変わることはできません。
この五戒こそ、死んだ後にまた人間に生まれ変わるための条件が厳し過ぎる件の元凶といえます。
ですので、あなたがいくら生まれ変わりを信じていたとしても、来世のない人であることはほぼ確実だといえるんです。
自分の子供を授かるためには、淫行の五戒を背負うことになります。
仕事の疲れを癒すときにお酒を飲んだら、飲酒の五戒を背負うことになるんです。
そんな人生、本当に楽しいとはいえないですよね。
来世の人生に思いをはせることも素敵なことですが、ぜひ目の前の幸せのことを優先して行動したほうが満足できる人生を過ごせると思います。
まとめ
来世を信じるか信じないかは、あなた次第です。
ですが、来世を信じすぎるあまり、現世の楽しみを制限するのは正しい生き方ではないと思います。
ぜひ、来世のことばかりに囚われず、現世を思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか。
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