うつ病の嘘を見抜くポイント

「うつ病か仮病かを見抜くことってできないの?」
「うつ病の嘘を見抜くポイントを教えて!」

うつ病は心の病であるため、身体に何らかの症状が出てくる病気ではありません。
そのため、相手がうつ病なのか、仮病なのかを見抜くことはかなり難しいです。

ですが、本当にうつ病で苦しんでいる方々には、ある共通点があります。
その共通点を知っておけば、誰でもうつ病の嘘を見抜くことができるはずです。

本記事では、うつ病の嘘を見抜く5つのポイントを紹介していきます。

編集者・綾瀬編集者・綾瀬

うつ病に関する知恵袋って、中年の方でも分からない人って多いですよね。

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そうなんだ。
うつ病という病名は知っていても、真剣に調べようとする人は少ないと思う。

うつ病のことを正しく理解してもらうためにも、うつ病の嘘を見抜く方法を紹介していくね。

うつ病の嘘を見抜く5つのポイント

うつ病の嘘を見抜くポイントは以下のとおりです。

うつ病の嘘を見抜くときのポイント
  • うつ病の症状を正しく理解する
  • うつ病と自分で言う人は要注意
  • うつ病の仮病がバレるポイントはうつ病特有の顔つきや目つき
  • うつ病のふりをする人は行動でバレる
  • 【例外】うつ病ではなく、違う病気である可能性(双極性障害)

とくに重要なのが、うつ病の症状を正しく理解することです。

うつ病の症状を正しく理解する

まず、うつ病か嘘かを見抜けない最大の原因は、そもそもうつ病に関する正しい知識がないからです。
ですので、まずはうつ病という病気について正しく理解していきましょう。

うつ病とは、精神的ストレスや身体的ストレスによって引き起こされる心の病です。
うつ病になると、以下のような症状が見られます。

うつ病の主な症状
  • 一日中、気分が下がってしまう
  • 好きなことも楽しめなくなる
  • ベッドで横になっても眠れない
  • 食欲が出ず、体重も減りやすい
  • 自分のことが嫌いになるばかりか、物事の考え方も否定的になる
  • 「この世から消えてなくなりたい」と考えるようになる

これが一般的なうつ病の症状であり、あなたも聞いたことがあるはず。
ただし、うつ病は人によって症状が違うこともあるので、用心深く観察する必要があるんです。

たとえば、人前では明るい方がいたとします。
そういう方を見てたら、きっと「この人はうつ病ではないだろうな」と思ってしまいますよね。

ところが、人前では明るい方なのに、1人になった途端に表情がなくなり、暗い部屋でうつむき加減のままボーっとしてしまう場合もあるんです。
これがうつ病の怖いところであり、家族でも発見が遅れる原因となります。

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頑張り屋な方努力家の方ほどうつ病になりやすいと言われています。
こういう方は、自分のつらい気持ちを誰にも言えず、つい抱え込みやすいからです。

ですので、頑張りすぎている人があなたの周りにいたら、そっと様子を見てあげてください。

うつ病と自分で言う人は要注意

先ほどうつ病に関する正しい知識を紹介しましたよね。
その知識があれば、うつ病だと自分で言う人に対して違和感を持てるはずです。

何故なら、うつ病になりやすい人は頑張り屋の方が多いため、あまり相手に弱みを見せようとはしないからです。
そのため、「いやー、うつ病じゃないかと思って病院で診察してもらったら、やっぱりうつ病だと診断されました。はい、これが診断書です」という方は仮病の可能性が高いかもしれませんね。

もし、本当にうつ病の方が病院に行く場合、「眠れなくて困っています」といった理由で訪れることが多いです。
そのとき、医師に診断してもらったら、うつ病の可能性があると診断され、当の本人がビックリすることになります。

つまり、うつ病は本人も気づきにくい病気であるため、本来は自分でうつ病だという人はあまりいないんです。

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ただし、注意してほしいことがあります
それは、うつ病に関する認識は世代とともに変化しているという点です。

先ほども紹介したとおり、うつ病とは何をするにもやる気がなくなり、次第に自分のことも否定的に考えるようになります。
最近では、これを大うつ病と呼びます。

ところが、現在は気分変調症新型うつもうつ病の仲間入りを果たしています。
気分変調症とは、激しく気分が下がるわけではないものの、気分の落ち込みが長く続くこと。
新型うつとは、好きなことには元気いっぱいで取り組めるが、嫌いなことだと気分が極端に下がってしまうこと。

この話を聞いて、「いやいや!それはうつ病じゃないでしょ!」とツッコミを入れたくなる方も多いですよね。
ですが、現在は気分変調症や新型うつであっても、うつ病の診断書を出してしまう医師は少なからずいるんです。

ですので、うつ病と自分で言う人は大うつ病ではありませんが、気分変調症か新型うつの可能性があるので注意しなければなりません。

うつ病の仮病がバレるポイントはうつ病特有の顔つきや目つき

うつ病の仮病がバレるポイントとしては、相手の顔つきの変化があげられます。

まず、うつ病の方は顔の表情がほとんどありません。
つまり、意識しなければ笑顔が作れないということです。(愛想笑いぐらい)
ですので、何か面白いことを言ったら大笑いしてしまう人は、仮病である可能性が高いですね。

また、うつ病の方は目つきをチェックすることでも分かります。
普段は他の人と同じようにふるまっているのですが、何かの拍子に一点をジーっと見つめ、視線を動かさなくなることが多いですね。

ですので、周りをキョロキョロしたり、他人の様子を逐一観察している人はうつ病とは言い難いかもしれません。

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顔や目は自然と動かすものなので、言動よりも情報が多いと言われています。
うつ病の方は顔や目をあまり動かさなくなるため、そういう傾向があったら気にかけてあげましょう。

ですので、うつ病の仮病がバレるポイントはどこかと聞かれれば、顔か目だといえますね

うつ病のふりをする人は行動でバレる

うつ病のふりをする人は、行動で仮病だとバレることがほとんどです。

実際にうつ病の方は、以下のような行動が多くなります。

実際のうつ病患者がやってしまう行動
  • 整理整頓ができなくなる
  • よくモノを忘れるようになる
  • すぐに作業に取りかかれない
  • 考えられないようなミスをするようになる

つまり、うつ病になると、心身ともに行動が抑制されてしまうわけですね。

その点、うつ病のふりをする人は今まで通りの作業をすることができます。
ですので、とくに注意深く確認してほしいのは、苦手な作業をしているときにどんな行動を取っているかです。
うつ病のふりをする人の場合、暇つぶしに違う作業を行おうとします。
本当にうつ病の人ならフリーズしてしまうことが多いので、こういった行動の違いを知っておくと相手の嘘を見抜くことができるはずです。

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人間は気をつけていても、慣れた行動を取ってしまう癖があります。
たとえば、仕事中でもスマホをチェックしてしまう人は、普段からそういう行動をしている証拠だといえますね。

ですので、相手の行動を用心深くチェックしていれば、相手がうつ病のふりをしているかどうかも分かるはずです。

【例外】うつ病ではなく、違う病気である可能性(双極性障害)

最後に、ちょっと例外的な事例も紹介しておきますね。
実は、医師でもうつ病と誤診しやすい病気があります。
それは双極性障害です。
双極性障害とは、気分の起伏が激しくなってしまう病気のこと。

双極性障害は心身のストレスが原因で、脳のコントロールが利かなくなってしまいます。
その結果、うつ病のように気持ちが落ち込んでいることもあれば、まるで楽しんでいるかのように明るくなることもあるんです。

双極性障害による明るい状態を見てしまうと、「うつ病だと嘘をついているな」と誤解されやすいのですが、うつ病と同じく治癒が必要な心の病なので注意が必要となります。

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一般的に、双極性障害は20代から30代の方に多い病気となります。
ですが、どんな年齢でも起こりえるため、うつ病と誤診されやすいんです。

うつ病と双極性障害の見分け方としては、双極性障害の場合は体重が極端に減らないことがあげられます。

以上、うつ病の嘘を見抜くポイントを解説しました。

これで、あなたも基本的なうつ病に関する知識が身についたはずです。
ただ、それ以外にもう1つ覚えておいてほしいことがあります。
それは、相手を理解する気持ちです。

【要確認】うつ病か仮病かを疑う前に、まずは相手に対する理解を深める

相手がうつ病だと主張していても、「もしかして、仮病ではないだろうか?」と疑ってしまうのは仕方がないことだと思います。
ですが、その前にまずは相手に対する理解を深めることから始めてみてください。

うつ病であれ、仮病であれ、共通していることがあります。
それは、今の環境がその人を苦しめているということです。

たとえば、やりがいのある楽しい職場なら、わざわざうつ病を偽るような主張はしませんよね。
それなのに、バレるかもしれないうつ病のふりをするということは、その方からすれば、それぐらい職場に対して不満を持っているともいえるんです。

もし、今後もその方と関係を続けていくのなら、まずは話し合うことを真剣に考えるべきです。
そうでなければ、相手の不満が晴れることはありませんし、会社側も一人前の社員を育てることができずに無駄な給与を支払い続けることになります。

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仮病だとしても、相手を一方的に責めるのはよくありません。
そんなことをすれば、今度は本当にうつ病を発症し、苦しんでしまう可能性もあります。

ですので、まずはうつ病を主張する方とよく話し合うべきです。
そうすることで、社員にとっても会社にとっても最適な選択が見えてくるようになります。

まとめ

うつ病について勉強すれば、うつ病の嘘を見抜くことができるようになります。
ただし、仮病を使っている相手と今後も付き合っていく場合は、責めることよりも話し合ったほうが問題をスムーズに解決することができるはずです。

ぜひ、今後もうつ病への関心を忘れずに、色々と勉強してみてくださいね。


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